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ありのままの現実を書き殴る吐き溜め。底辺ITエンジニアの備忘録。
Written by bon who just a foolish IT Engineer.

Ducati ST4S でトップケースとサイドバッグを使う

Ducati ST4S でトップケースとサイドバッグを使う
Created Date: 2025/05/31 02:30
Updated Date: 2025/05/31 14:39

数ヶ月前に2003年式Ducati ST4S ABSを買った。僕にとって初めての大型自動二輪である。(免許自体は大学時代に取得済)
色は僕が過去に乗ってたCAGIVA Planet125と同じイタリアンイエロー。 2000年前半はCAGIVAと工場が一緒だった名残か、色合いやいくつかのパーツに見覚えがあってすごく懐かしい気持ちになる。

さて、このバイクを購入するにあたり検討していた点は以下の通り。

  • 大排気量 乗らないと年齢とともに体力が衰えて乗れなくなると思ったため)
  • ツアラー 実家の都合上長距離ツーリングが必要
  • 荷物が積める ツーリングに行くときは荷物が必要なので、トップケースとサイドバッグが欲しい
  • できればカウル付き 風防効果があると長距離ツーリングが楽になるため

ST4Sはこれらの条件を満たしているのだが、いかんせんトップケースを装着済の中古車が出回ることが少ない。 幸いサイドバッグ(パニアケース)とETCは装着済だったので、トップケースを入手するだけ。

トップケースの悩み

ここから悩みの話。 まずST4Sの純正トップケースについて。これはまず手に入らない。手に入るとしてもトップだけ、またはステーだけの状態であり、 どちらもオークション経由で1、2年待てば手に入るかもしれない(しかも高い)という感じである。

「そんなに待てない!」というユーザーのために実はGIVIがST4S用のトップケースステーを出している。
こいつは(長期間の納期さえ我慢すれば)比較的安価に手に入るが、そのままだと純正サイドケースとの干渉が発生するため、 同時装着が不可能なのである。
参考: https://minkara.carview.co.jp/userid/1796115/car/1476382/6125591/parts.aspx

この件について色々と調べると以下のようなフォーラムを見つけた。

つまり、GIVIステーを使ってトップ&サイド同時装着を実現する場合、自作のステーを取り付ければ問題なく装着できるということだ。

ステーの取り付け

というわけで幸運にも購入できたGIVIトップケースステー(675F)を使って、汎用ステーを取り付けてトップケースと純正サイドケース同時装着にチャレンジした。

パーツはいくつか流用できたので、GIVIトップケースステーのマニュアルを参照してほしい。 https://www.givicn.com/uploadfiles/2024/12/20241224131243434.pdf

必要なもの

  • (1) GIVIトップケースステー付属のステー(マニュアル番号 8)
  • (2) キタコ ユニバーサルステー(Z型)
  • (3) M8x25mmボルト(できれば鉄製)
  • (4) GIVIトップケースステー(675F)
  • (5) GIVIトップケースステー付属のスペーサー (マニュアル番号 4)
  • (6) M8緩み止めナット
  • (7) M8x25mm六角穴ボルト(マニュアル番号 6)
  • (8) M8x35mm六角穴ボルト (マニュアル番号 7)
  • (9) M8ワッシャー 8枚(マニュアル番号 3にプラス2枚)

手順

まずGIVIトップケースステー(4)に汎用ステーを取り付ける。あとからでもいいのだが、パニアケースステートのクリアランスがギリギリになるため、最初に仮組みしたほうが無難。

奥側(エンジン側)にステー(1)を、下図のようにGIVIのマニュアルとは裏表を逆向きに取り付ける。
ボルト(7)→トップケースステー(6)→ワッシャー(9)→付属ステー(1)→ナット(6)の順。

エンジン側汎用ステーの取り付け方

この向きにすることで、純正サイドケースのステーとの干渉が無くなる。

次にテールランプ側のステーにはキタコのZ型ステーを取り付ける。写真がなくて分かりづらいのだが、こちらも奥側のステーと同じ向き(GIVIトップケースステー側に凹みが来るように)する。こんな感じ。

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そして ボルト(8)→トップケースステー(6)→スペーサー(5)→ワッシャー(9)→キタコステー(2)→ナット(6) の順で取り付ける。 このとき、キタコステーはGIVIトップボックステーに垂直ではなく、エンジン側に向けて少し斜めにしておくとフレーム側に取り付けしやすい(フレームに仮止めしたあとに無理やり調整可能)。

あとは組み合わせたステーをM8ボルト(3)→ワッシャー(9)→サイドケースステー→GIVIトップボックスステー→フレーム の順に取り付ける。GIVIも純正サイドケースも裏側にナットを使わない仕様ではあるが、25mmナットを使うと少しだけ後ろが余るので、そこにナットを使ってより固定してしまってもよいかもしれない。
画像奥側のボルトがM6ボルトになっているが、これはネジ穴がバカになってしまいM8ボルトが締まらなくなったためである……。 ステー取り付け順序

ステー自体の組み合わせは意外と簡単なのだが、フレーム側に順序よくステーを挿入するのがかなり難しい。
僕の車体は右側がすごく作業しやすかったに対し左側はかなり苦労したため、ネジ山(ネジ穴)をバカにしないように丁寧に作業することをおすすめする。
また、作業時はマフラーの固定ネジを外し、ある程度の高さのある土台にマフラーを置いた状態で作業すること。そうしないとステーがマフラーの重さでかなりの勢いで落下する恐れがあり、パーツを傷つけてしまう。(スイングアームが削れる、マットガードが削れる、ウィンカーのギボシがちぎれるなど)

また、テールランプ側(キタコステー)のクリアランスについては下図のようにスペーサーとワッシャーの組み合わせである程度GIVIトップボックスステーが直線になるように調整しているが、ここはもっとワイドなスペーサーを持っている場合それを使ってもいいかもしれない。

テールランプ側のステーのクリアランス

最後にトップケースを装着したイメージ。

トップボックスとサイドケース

体感では最大で左右2cmくらいは外側にステーをズラすことはできそなので、合計4cmくらい幅広にできると思われる。(それ以上はエンジン側のGIVIトップボックスステーがサイドケースステーと干渉するので、取り付け位置を前後にズラさない限りは難しい)

以上かなりマニアックな内容だが、個人的今年の目標を早期に達成できた。

この記事が誰かの役に立つことを願ってます。

余談

ちなみに純正のトップボックスステーとトップボックスは↓で購入できるかもしれない。

黄色ケース&ステー
https://www.euroe-com.com/product/ducati/duc_967153aaag.html
赤色ケース&ステー
https://www.stein-dinse.com/en/ducati-topcase-rot-st-nml/item-1-1315281.html

純正ステーのみ
https://neuteileversand.de/en/x-mas-sale/ducati-accessoires/250391/trunk-mount-st2/4-967015stag?c=261
https://www.euroe-com.com/product/ducati/duc_967015stag.html

なおこれらを含めた当時のカスタムパーツについては番号含めて以下のPDFにまとめられている。
https://www.mikemo.org/bikes/manuals/Accessories2007.pdf

カスタムパーツを探すときの参考になるのでどうぞ。

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