就活情報サイト使わずに就職するために
Updated Date: 2024/01/01 14:47
タイトル強気だけど実際の内容は現状の就活情報サイトへの不満と、 新卒者へのアドバイス的なものになっている。と思う。
就職情報サイトに管理される新卒者たち
新卒たちの就職活動は、日本では基本大手就職情報サイトに登録することから始まる。
僕が就職活動していたときも、リクナビをメインサイトとして、サブに毎ナビ、日経ナビへ登録し利用していた。 この仕組みがいつから出来上がったのかはわからないが、インターネットが普及し始めた2000年くらいと憶測する。 (Wikipedia)にも同様の記述あり) それほど長い間、就職情報サイトは千変万化しながら現在の利用形態になってきている。 特にリクナビは新卒採用の、特に大手企業の新卒採用に対する最初のエントリーとなる場面が多い。
考えれば誰でもすぐに分かるのだが、リクナビも所詮企業だ。 新卒のみんなが一所懸命になって入社しようとしてる企業と同じ企業だ。 そういう企業に、多くの若人の望みが一点集中するのってなんかおかしくないか。
大学は、学歴という物差しがあるにせよ好きな選考・好きな学科などを選択し、 自分を成長させようと思えば出来る舞台を整えてくれる。 楽しい仲間、楽しい学び、楽しい恋愛・・・それらが色々な形で人生に色合いを加えてくれる。 つまり、大学自体は間接的ではあっても、自分の人生に1つの思い出を残してくれる。 じゃあ、就職情報サイトはどうだろう。そこに自分が自分であるための何かが存在するだろうか。
言うまでもないが、僕はNothing is hereだと思ってる。 就職情報サイトはあくまで通過点、出発点を与えてくれるものであって、 そこでどんなに企業へエントリーしようが履歴書書こうが自己アピールしようが意味なんてない。 自分の恋焦がれる企業へ想いが届かなきゃ意味がない。 そんなことが明白に分かっているのに、新卒者たちはこぞって就職情報サイトに自分の想いを書きまくる。 赤の他人で興味もクソもない就職情報サイト運営企業に。 「書かなきゃ大手は見てくれないから」というたった1つの理由だけで。
利害の一致と功罪
昨今を見ても企業独自で採用活動してるところは、大抵が中小企業・零細企業・ベンチャー企業だ。 大手企業は自らの採用活動時の負担を減らすために、一括で処理できるツール・仕組みを欲している場合が多い。 就職情報サイト運営会社は、それを助けるための業務をメイン事業としている。 そういうビジネス的な需要と供給がマッチした結果が現状の有様だ。 そのため、大手志望の新卒者は、リクナビやら何やらの就活情報サイトを利用せざるを得ない。 そして、自らを知ってもらうために、新卒者は半ば使命を感じながら必要以上に多数の企業へエントリーを応募する。 結果、必要なところへ届けられるべきものが多くの情報に埋もれることとなり、新卒者たち全員が迷惑を被ることになる。
逆もまた然りで、大手の資金を活かした広告戦略によって、 中小企業・零細企業などの情報は大手の情報量に潰され、就活情報サイトであっても得られにくくなってしまう。 中小企業・零細企業もまた迷惑を被る。
今後の就活情報サイトと新卒者の心構え
新卒者は自分が生きてきた中で目にし、認識している企業というのは大企業ばかりであるため、 そこを就職対象とすれば、自分のキャリアプラン(というよりも安直な未来予想か)をイメージしやすい。 何も見ずに絵を描くと仮定したとき、知らないものを描くよりも、 自分が良く知っているものを描くときのほうが筆が進むしうまく描けると同じだ。 だから、新卒対象になってから「中小企業にも目を向けてね」という言葉だけじゃ絶対的に足りない。 そこの仕組みを上手く考慮し、学生も企業全体も大きく利益のある就活情報こそ、 本来あるべき姿じゃないのかと思う。 利用者に手段を選択させるわけじゃなく、あくまで情報を提供するというスタンスこそ重要なのだ。
また、新卒者の心構えとしては、やはり大手志向がすべてではないと考えてもらいたいと思う。 実際僕の周りには、大手を辞職して違う道に進んだ20代後半の人間も多くいる。
今の世の中、一社に骨をうずめるというのは当たり前ではなくなってきていると僕は感じている。 だからこそ新卒者にはまず思考面から視野を広げることをはじめてほしい。 たとえ目標をいくら設定しても、現状の自分の立ち位置を把握していないと無駄足が多くなる。 目の前のことだけではなく、過去の自分や周りの環境に目を向け、留めることも忘れないようにすること。 社会に出て目標を見失い、辛さと苦しさばかりが蓄積していったとしても、 自分ががんばってきた原点をそのときに意識できるのと出来ないのでは、心にかかる安らぎの大きさが段違いだからだ。
まとめ
ここまで述べて現状の新卒活動には厳しい面しか見えてこないし、 就職の失敗がいかに新卒者の人生の中で大きな岐路となるかは十分理解いただけたと思う。 とはいえ、やはりこういう点に気づいて、自らをアピールし、本当に必要な人材を採用しようと考えている企業が存在することも確かだ。
色々なサイトの採用サイトを閲覧していると、僕が就職活動していた約5年前とは違い、 企業独自の採用システムを利用していて、リクナビIDではない独自の会員登録を促す企業も増えてる気がする。 (僕の記憶ではリクナビID1つで大抵の就職活動が出来ていた。もちろん、こう思わせられることにも問題があるとは思っている) それに、中途採用も徐々に多くなってきている印象もある。 だから、昔ほど路頭に迷ったまま、現状を打開しないまま社会に埋もれて行くこともないんじゃないかと思う。 それこそ、大手に入れなかったらどうしようとかじゃなく、 いざとなったら中小企業・零細企業があるじゃん?という感じ。
個人的には、新卒時の就職先で、ある程度その後の道が決まるかもしれないけど、 自分の想う目指す先に向かって自己研磨していけば、今の世の中なら自分のあるべき(だった)道に戻ることが出来ると思ってる。 そして、前エントリでも書いたとおり、社会人人生最長約40年、長い間に閃々移り行く自らの興味や趣向を以って、 如何に人生を彩ることができるかを重点的に考えることが重要だと思う。 (もちろん事によっては限界年齢があると思うから、その辺は厳しく考慮してプランを立てる必要はある)
就職の失敗も仕事での失敗も、人生には確実に存在する。 だからこそ、自分の中にあるそれらを補えるほどの活力ある何かを、どう見出すかがポイントじゃないかなと。
やる気スイッチーーーオン。